農地の植生解析事例のご紹介
果樹園
場所:大分県、県内
撮影時期:5月~12月
ドローン:Parrot BLUEGRASS-FIELDS,
DJI P4Multispectral
飛行アプリ:Parrotfields,DJI GSPRO
解析ソフト:Pix4Dfields
果樹栽培では、糖度のコントロールと予測が重要な項目となっており、その手法として水分ストレス付与等が用いられている。
NDVI値と地上測定で取得した他のデータ値との相関を確認するための調査に於いてドローンの活用を実施。
個々の対象樹木のNDVIを解析ソフトでトリミングし、それぞれの樹木別のNDVI値を取得。
NDVI画像
樹木単位のNDVI化
水稲ウンカ被害調査
場所:大分県臼杵市
撮影時期:9月
ドローン:Parrot BLUEGRASS-FIELDS
飛行アプリ:Parrotfields
解析ソフト:Pix4Dfields
ウンカ被害の予兆調査
圃場A 撮影日:9月18日
可視画像撮影では目立った変化は見受けられない状態。
しかし、NDVI画像ではウンカ被害が既に発生しており、スポット的に植生の悪化が複数確認できる。
可視画像
NDVI画像
圃場A 撮影日:9月24日
可視画像での目視レベルでもはっきりと坪枯れが確認でき、ウンカ被害が完全に拡大して手遅れの状態。
可視画像
NDVI画像
調査手法の応用
圃場を10m間隔のエリアに分けて、そのエリア別のNDVI数値を日別に比較。
この様に、エリアを分けての植生調査で、肥料や農薬効果の比較確認にも応用ができます。
圃場B 撮影日:9月24日
直線的な帯状で、植生が共通して低い部分がある。
耕うん時の深掘りや田植え機での植え方など、人為的な要因も考えられ、農家さんの経験と知識との擦り合わせが重要になる。
可視画像
NDVI画像
田植え後のNDVI推移
ドローン:DJI P4Multispectral
飛行アプリ:DJI GSPRO
解析ソフト:Pix4Dfields
この圃場では、6月半ばに田植えを行い、7月22日よりNDVIの推移状況の調査を実施した。
7月22日及び30日での縦の赤いラインは、苗列の間の水面部分の反射で、また8月11日以降では、その部分は土壌での反射を感知している。
8月21日には、県内全域にトビイロウンカの警報が発令され、以降中心部より左側部分で植生の悪化が発生している。
この圃場では、例年6俵~7俵の収穫があったが、この年は3俵しか取れなかった。
7月22日
7月30日
8月11日
8月18日
8月25日
9月15日
9月21日
9月29日
10月5日
お茶園
場所:大分県、県内
撮影時期:5月
ドローン:Parrot BLUEGRASS-FIELDS
飛行アプリ:Parrotfields
解析ソフト:Pix4Dfields
近赤外線反射率の調査
お茶園での全体の収穫計画は大変重要であるが、大規模化が進み収穫適期の判断を行うことが困難となってきつつあり、これは収益に直結する課題となっている。
適期予測には、茶葉成分の全窒素・NDF(中性デタージェント繊維)測定が有効であるが、これに近赤外線を測定できればNDVI化は不要となる。
この近赤外線測定をドローンで行うことで、ワークフローの効率化を図ることが可能となる。
1番茶の収穫を最適な時期に行うための重要な判断要素となる。